すとれっちタイム

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【致知】2017年10月号「自反尽己」を読んでみての感想

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今月の致知のテーマは「自反尽己:じはんじんこ」でした。

あまり聞き馴染みのない言葉ですが、言葉の意味は漢字の通り「自らを反みて、己を尽くす」こと…要するに「自責の念を持って、自分の全力を尽くすこと」という意味です。

今日はこのことについて考えてみようと思います。

 

<心に残った言葉シリーズ>

まずは毎月恒例の心に残った言葉シリーズからです。

<宮本祖豊氏>

「禅の名僧、山本玄峰師があるところで講演した。それを聴いていた刑務所の所長が、この話をぜひ受刑者たちにも聴かせたいと思い、ちょっと寄って話をしてほしいと頼んだ。

にわかに集められた受刑者たちはざわめいていたが、その人たちを前に玄峰老師は開口一番「済まんかったなあ」と謝ったという。

仏法という素晴らしい教えがあるのに、坊さんが怠けて広めないでいるために、みなさんにこんな不自由をさせてしまっている、本当に申し訳ない、と詫びたのである。

会場は静まり返り、涙する姿があちこちに見られたという。」(原文一部略:p7)

私はこの文章を読んでいくときに、この老師はどんな説法(お説教)を受刑者に説くんだろう…という視点で見ていました。

まさか開口一番に「すまなかった」と謝まるとは。。全く考えもしませんでした。

見ず知らずの受刑者を前に、自分の行いを謝ることができる人は一体どれくらいいるでしょうか。

「目の前で起きていること」と「自分ができること」をつなげていくことが、今月のテーマである「自反尽己」の真意だと思います。

 

雀鬼会会長:桜井章一氏 × 将棋3冠:羽生善治氏>

「つまるところは、自分にできることを常に精いっぱいやっていくしかないと思います。結果はどうなるか分からないですけど、その時、その時に自分なりのベストを尽くすこと。

それでどうにもならないこともありますが、その時はまた、その起こった出来事に対応していく。そういうことが大事ではないでしょうか。」(p74)

 「尽己」で大切なのは、とにかく「今」です。

頭の中では分かっていても、私たちはどうしても未来を心配し、過去を思い煩ってしまう生き物です。

過去は過去、未来は未来、今は今に集中する!という割り切り方が何より大切だと思います。

 

<自反と尽己>

「自反尽己」という言葉を聞いた時、まず頭に思い浮かんだのが「PDCA」の考え方でした。

自らを反省しながら「Plan→Do→Check→Action」のサイクルを回し、改善を深めていく…それが「自反尽己」の意味かと思いました。

しかし、本を読んでいく中でいかに自分の考えが浅はかだったかに気付かされました。

 

この言葉の本質は、目の前で起こっていることを「しょうがないよね」で済まさないことだと思います。

  • 〜はそういうものだから、しょうがないよね。
  • 昔から〇〇なものだから、しょうがないよね。
  • △△には抗えないから、しょうがないよね。

世の中には「しょうがない」で済まされていることがたくさんあります。

しかし現代に名を残す偉人たちは、この「しょうがない」をどう改善していくか、その改善のために自分は何ができるのかを常に考え続けてきました。

「しょうがない」「自分には関係ない」と思った時点で全ての思考が止まり、他責になってしまいます。

「自分には何ができるか」をとことん考えていくことが大切なことだと思います。

 

最近は政治界にも大きな問題が山積しています。

国交レベルでの重要な話がたくさんあるのにも関わらず、国内では未だに「やれ、裏金問題だ」「やれ、不倫報道だ」という心底”くだらない”情報が溢れています。

良識のある国民は、政治家に対して愛想を尽かせているのが現実です。

ただここでも外から政治家批判をしているだけでは「自反尽己」ではありません。

彼らを国民の代表として立ててしまっているのは私たちの責任です。

またマスコミの”くだらない”放送も視聴率が取れてしまうがゆえ、手を替え品を替え頻出しているわけであって、そもそもを考えれば興味を持って見てしまっている私たちの責任でもあります。

「しょうがない」「自分には関係ない」と思わず、 自責の念をもって何事にも臨むことが大切だと思います。

 

…とは言いながらもなかなかできないのも現実です。

日々、勉強ですね。。

 

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