一万時間の法則
マルコム・グラッドウェルの本が面白いです。
こちら↓
- 作者: マルコム・グラッドウェル,勝間和代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/05/13
- メディア: ハードカバー
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この本では「生まれつきの天才はいるのか」という命題を、時代や環境、考え方などの様々な観点から検証しています。
その中に「1つの分野で成功するためには1万時間の投資が必要」という考え方があります。
「初めてバイオリンを手にした時から、これまで何時間、練習してきましたか?」
学生はだいたい同じ時期、5歳頃から練習を始めていた。最初の2、3年はみんな同じくらいで練習は週に2、3時間。ところが8歳にくらいになると、大きな違いが見られ始める。
トップクラスの学生たちが、他の誰よりも多く練習に励むようになるのだ。
(中略)”トップクラス”の学生の総練習時間は10000時間、”優れた”学生グループの場合は8000時間、一方で”将来の音楽教師”グループでは4000時間を少し上回る程度だった。(引用:同書p46)
将来「トップクラス」「プロの演奏家」になる人間と「学校の音楽教師」になる人間とでは、子供時代の練習時間が倍ほど違うということが研究によってわかったそうです。
「ここで注目すべきなのは、エリクソン(実験主催者)が”生まれつきの天才”を見つけられなかったことだ。
仲間が黙々と練習に励む、その何分の一かの時間で楽々とトップの座を楽しむような音楽家はいなかった。
その反対に、他の誰よりも練習するが、トップランクに入る実力がないタイプである”ガリ勉屋”も見つからなかった。
調査は、一流の音楽学校に入る実力をもつ学生がトップになれるかなれないかを分けるのは「熱心に努力するか」どうかによることを示していた。
彼らを分けるのはただそれだけ。
さらに重要なことに、頂点に立つ人物は他の人より少しか、ときどき熱心に取り組んできたのではない。
圧倒的にたくさんの努力を重ねている。」(引用:同書p46)
この話をどう受け止めるでしょうか。
卓球の愛ちゃんが小さい頃、泣きながらラケットを振っていたのは有名な話です。
野球のイチロー選手も小学校時代”毎日”バッティングセンターに通っていました。
ビートルズはストリップショーで1日に8時間(しかもたった1年半で270晩!)もステージ上で演奏しっぱなしの時期がありました。
ビルゲイツやスティープジョブスも、幼少期から誰よりもPCコードにのめり込み、1万時間の何十倍も1つのことに時間を費やしています。
たしかに遺伝による生まれつきの能力の違いは存在すると思います。
しかし、それすらも凌駕する「時間の投資」ができればプロになれるという話は、私たちに自信を与えてくれます。
その1つの目安である「一万時間の法則」をより具体化すると、
- 1日1時間→27.4年
- 1日2時間→13.7年
- 1日5時間→5.4年
となります。
1日1時間なら27年。。
このことからわかることは「好き」という感情に勝るものはない、ということです。
嫌いなこと・興味のないこと・苦手なことは続きません。
結局は「好きこそ物の上手なれ」。
好きなこと・興味のあること・楽しいこと・得意なこと…そしてこの全てに当てはまるものに出会えるかどうかで人生の豊かさは変わってくると思います。
きっと仕事でも趣味でも、勉強でも、スポーツでもこの法則は当てはまります。
時間は全ての人にとって平等です。
『今この時間を何に投資するか』をよく考えて生きていきたいと思います。
- 作者: マルコム・グラッドウェル,勝間和代
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/05/13
- メディア: ハードカバー
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